ヨツギーク Blog No.20 中国ビジネス虎の巻11 フラッシュメモリは基本的に中国本土から購入しないこと

電気製品を中国から輸入しようと考えている方に多いものシリーズ。
今回はフラッシュメモリ。

これに関しては、会社ブログで詳しく書いているので興味ある方は下記ブログ記事も読んでみてください。

SDカードの容量偽装、USBメモリーの容量偽装の詐欺に注意!!実質容量確認しましょう!

ちなみにこれも今までと同じ
・外見が同じなのに性能が違う

の代表商品。

これのたちが悪いのが、ファームウェアを書き換えて、パソコンやスマホなどのホスト機器が記憶容量を誤認識するようにされていること。

これって、32GBと機器が認識しているのに実際は4GBとかしかメモリ容量がないという悲惨なやつです。

このようなメモリを使用すると、書き込み途中で記録(データ)のロスト(消失)が起きます。

大切な写真の保存用にこのようなメモリを使ったお客様はどう思うでしょうか?

撮ったはずの写真が記録されていないのです。

もしくは大事なデータを保存したはずなのに、データがない、もしくは壊れていて開けない。
ということが起こります。

写真などの記録はかけがえのないものだったりします。

なので、容量偽装メモリを間違っても輸入して販売しないよう、取引には十分注意してください。

もし、あなたが正規ルートをとらずにアリババなどのインターネット取引で仕入れようとしている場合、かなりの高確率で容量偽装メモリを摑まされます。

また、中国の深センなどの巨大電子市場で直接買い付けなんてしようもんなら、ほぼ100%容量偽装メモリです。
さらに、中身は中古だったり、RAMが入れ替えられているものもあるでしょう。

フラッシュメモリは必ずそのブランドの正規代理店もしくは台湾メーカーであれば直接取引してくれるブランドもあるので、そのような正規ルートで仕入れをするようにしましょう。

くれぐれも中国大陸側から怪しいメモリを輸入することだけはやめましょう。

そもそも中国はまだ、フラッシュメモリを海外から輸入している側だったりするのですから。

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ヨツギーク Blog No.19 中国ビジネス虎の巻10 ケーブル製品は線材までしっかり確認しよう

電気製品を中国から輸入しようと考えている方に多いものシリーズ。
今回はUSBケーブルをはじめとするケーブル類。

これも、いままで何度も言っている

・外見が同じなのに性能が違う

の代表商品。中の線材の性能まで確認して買わないと、特に急速充電用など大電流を流す用途用に購入を検討している場合には特に注意をしてください。

線材の規格にはAWGというものがあるのですが、ケーブルを販売している会社であれば、ほぼ知っているはずです。

まずは、そこを確認して、あとは銅材かどうか、線数を確認しましょう。
細かい意味や規格毎のだいたいの許容電流値などは他サイトに載っているので調べてみてください。

で、大事なのが通電チェック。
これは、機材を持っているかどうかで、効率よくできる人とできない人がでると思うので、わからない人はiPhoneでもなんでもいいので負荷を接続して電流値を比較してみるといいでしょう。

また、電圧も測定し
当該ケーブル部分での電圧降下がどれくらいなのかも確認しましょう。

粗悪品だと50%も電圧降下してしまう驚きのものもあったりします。

↑これでは12V入力しても負荷に6Vしか電圧がかからないということになります。

長さが長いとその分電圧降下をします。
特に線材に粗悪品を使っているとさらに電圧降下するので、用途に合わせて確認をしましょう。

ターゲットとしている商品(車載用品、スマホ充電などなど)に繋いだ際にその商品の動作電圧内に収まる電圧降下になっているかどうかを見ることが重要です。

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ヨツギーク Blog No.18 中国ビジネス虎の巻9 モバイルバッテリーの容量に注意

電気製品を中国から輸入しようと考えている方で多いものに、モバイルバッテリーがあります。

これも、前回書いた

・外見が同じなのに性能が違う

の代表商品で、中に入っているリチウム電池の品質を外見で判断できないことが要因です。

テストしてみると聞いていた容量の半分くらいしか容量がないなんてことはザラです。

なので、ネットで商品を見ただけで輸入を決めるなんてことをすると、ほぼ粗悪品にあたります。

ましてやモバイルバッテリーはPSE対象品となったため、モバイルバッテリーを輸入販売する場合には経済産業省に届け出を出さなければなりません。

もちろんPSEの適合検査も必要です。

それでも輸入したい方は、
・リチウムバッテリーのメーカー指定(できれば型番も)、
・バッテリーの充放電検査(サンプルだけでなく、抜き打ちも)
くらいはやったほうがいいかと思います。

それでも、正規メーカー名が印字された偽物セルが使われる可能性が高いと思いますが、やらないよりはやったほうが、まだマシです。

安心なのは、自分でPanasonicなどメーカーを指定して、信頼性の高いバッテリー卸業者に直接手配を依頼し、そのバッテリーを組み立て工場に送って組み立ててもらうこと。

とは言っても結局、コストメリットを求めて、モバイルバッテリーメーカーのいいなりのものをそのまま輸入するというパターンになった場合、必ず検査をするようにしましょう。

容量のごまかしなんてのは常識な世界ですし、中古の混入も多くあります。
買ったばかりなのに、充電するとすぐに100%になるし、使うとあっという間にゼロなんてことはよくあります。

日本に輸入する場合、リチウム電池は規制が厳しく、検査証がないと空輸はできません。
物流についての段取りも調べてからモバイルバッテリーの取り扱いをしてみましょう。

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ヨツギーク Blog No.17 中国ビジネス虎の巻8 電気製品は中身を必ず確認しよう

電気製品を中国から輸入しようと考えている方、

・外見がほぼ同じなのに性能が違う
・外見は違うのに操作画面などが同じ

というのを体験したことがある人は多いでしょう。

中国では
・共通の筐体
・共通の基板(PCB)
だけを作っている会社があり、普通に市場やECで販売されています。

なので、日本に輸出している中国の中小企業は、ほとんどがこういう共通材を買い集めて、
「自分達で組み立てだけ」
を行って、工場と名乗り販売しているのです。

なので、冒頭の外見と中身の不一致が出てくるのです。

ただ、日本の輸入業者にとっては、開発など一切なしに簡単に自社ロゴを印字した自社ブランド電気製品を作れるので、これはいい!と思う方は多いでしょう。

なので、もう1ランク上を目指すためにも、必ず一度はサンプル品を分解して中に何が使われているかなどを詳しく確認しましょう。

これを続けることで、電気的な知識もついてきますし、なにより中国側に要求を伝えやすくなり、
品質の安定に寄与→ビジネス利益向上
にもなりお勧めです。

共通基板(公板)にはメーカー型番が印字されていることも多く、輸入時に抜き打ち検査を行い、基板までチェックすると同時期入荷なのに違うものが混入しているということも見抜けたりします。

中国ではよく、同ロットに中古品や、不良ロットの改修版などを混ぜたりしますので、こういうものも事前に防げたりもします。

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ヨツギーク Blog No.16 中国ビジネス虎の巻7 USB ACアダプタには要注意

楽天、アマゾン、ヤフー、Qoo10などのいはゆるECでよく売られている
「USB ACアダプタ」
これけっこうトラブルが多い商材で有名です。

Qoo10などでは、昔からかなり多くの違法品(粗悪品)が販売されています。
(Qoo10の場合はマーケットプレイス側が規制していないというのもあって特に氾濫している)

100円以下で売られているAppleのiPhoneに付属しているUSB ACアダプタとそっくりな形しているものは、ほぼほぼ違法品です。

PSEマークを印字しただけ(法的にも違法)で、電気的性能についてもかなりやばめ。

実際に2回テスト購入し、分解して確認したので、可能性は高いと思います。

上記は電気的にもAppleに対する商標、意匠的にもダブルでまずいものになりますが、だいたい100円以下で販売されるACアダプタは疑ってほぼ間違いないです。

ちなみにテスト購入したアダプタは出力も5V 0.3Aほどしかでず(USBの標準出力の0.5Aすら出せていない)、かつ電圧が一定しておらずノイズが出ていて、ほかの機器にノイズの影響を及ぼすというなんともすごいものでした。

外国や生産国である中国では、よくこのような粗悪なUSB ACアダプタを使用して爆発や火事、感電による死亡事故が起きています。

安いから、相手がPSE印字しているから(←そもそもPSE印字しているからOKではない)、ということで安易に輸入すると後で大変なことになりますので、USB ACアダプタを輸入して国内で販売しようと考えている方はよく確認をしてください。

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ヨツギーク Blog No.15 中国ビジネス虎の巻6 電気製品ではPSEと電波法(技適)に気をつけよう

電気製品を輸入する場合、気をつけるべきは
・PSE(電気用品安全法)
・技適(電波法)
になります。

他にも食品を扱う機器の場合など、機器の種類によっていろいろ規制や検査項目がありますが、
「電気製品」
という特徴上、最もトラブルが多く、代表的なものが上記になります。

もし知らなかった方は、上記単語をググってみてください。

大量に情報が出てきますので、目を通してください。

その際、必ず

・PSE(電気用品安全法)
→経産省

・技適(電波法)
→総務省

のウェブサイトに記載されている正規の説明をよく読んで理解してください。

ちなみにわからないことを電話やメールで直接質問してもちゃんと回答してくれます。
(日本の行政は優しい)

そんなの知らなかったで済むと思っている方もいるかもしれませんが、法律を知ってる知らない関係なく、
「責任は輸入者」
になります。

つまり知らなくても、違法商品を輸入・販売した場合、その責任者は輸入者になります。

ビッグサイトで行われているギフトショーに出展している企業にこのことを質問してみると、けっこう知らずに輸入している業者を見かけますので、ほんと驚きます。

外国企業みんなが、日本向けに商品を設計しているわけはありません。
事故や火事がおきて、商品回収や損害賠償責任を問われる前によく確認して輸入・販売するようにしましょう。

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ヨツギーク Blog No.14 中国ビジネス虎の巻5 相手は日本の法規なんて気にしていない

輸出企業(中国)が、商品が輸出される国の法規に適合しているかどうかなんて、たいして気にしていません。

しかも営業担当者は売り上げを上げることが仕事なので、そんなことはより気にしていません。

気にするべき立場なのは
「輸入する側」
になります。

ほとんどの国において、
「輸入者」が法規適合について確認していなければならず、責任も輸入者になります。

当然といえば当然のことなのですが、日本人は国内のお店で購入するのと同じ感覚で輸入をやられている方をよく見受けます。(個人ではなく中小の企業レベルでもよく見ます)

なので、日本の法規に違反した商品であった場合、輸出した国(中国)のせいにしたりします。

相手が嘘を言っている場合もよくありますが、それも見越して検査する必要があるのは輸入者になります。

相手は、日本側の法規について知らないし興味もないですから、適当になんでも
「YES」
というに決まっています。

そこを相手のせいにしていてはビジネスになりません。

自分で法規を理解し、それに適合したものを作ってもらう、用意してもらうよう指示をしなければなりません

これは日本だけに限った話ではなく、アメリカやEUも同じです。
輸入者に法規適合についての確認責任があります。

これを見落としていると、輸入後に大変な目にあったりしますので、輸入しようとしている商品が日本の法規に適合しているかどうかをまず確認するようにしましょう。

読んでいただき、ありがとうございます。

ヨツギーク Blog No.13 HDMIとBluetoothは周波数が近く干渉する

防犯カメラの録画機(DVR)にBluetoothのUSBマウスを使うことが多いのですが、通常よりも無線が届く距離が短いなーと気になっていたので調べたところ、、

原因はHDMI出力

でした。

HDMI出力の隣にUSBポートがあり、そこにBluetoothマウスのレシーバーを挿しています。

おそらく、その距離の近さゆえの電波干渉と思われます。

HDMIは無線ではないですが、高周波のため近くの機器に干渉することがよくあります。
USB3.0でもよくそういうことがあるのですが、今回はHDMIとBluetoothの干渉でした。

HDMIケーブルを出力から抜いたところ、Bluetoothマウスとレシーバーの距離が2倍以上伸び、あきらくに改善しました。

もし、防犯カメラの録画機(DVR)以外でもHDMIの近くでBluetooth機器を使用している場合は、距離を離してみてください。

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ヨツギーク Blog No.12 中国ビジネス虎の巻4 中国人の友人や知り合いが絡む取引

コロナウイルスの流行でマスクや非接触体温計などの買い占め、転売問題がおきています。

中国人の友人や知り合いがいる方は、
「買い取るから薬局で買い集めて中国に送ってくれ」
「問屋から仕入れてくれ」
など、言われた方もいるのではないでしょうか?

善意で少量を無料で送る場合は問題にならないのですが、このような話を持ってくる友人の場合、お金の取引が発生します。

相手が、普通の会社員などの一般人の場合、このような事もよくいってくるでしょう。

「私の一緒にやっている友人は大きな会社経営している人だから安心して!とりあえず30万個調達して!」

はい、真に受けずに断りましょう。
もしくは、関係性を壊さないようにうまいこと話を受け流すのが得策です。

ですが、このような話を持ってきても中国人は商売人気質なので、悪気はなかったりもします。

なので、関係性をこわさずトラブルに巻き込まれないようにするのが肝要です。

こう考える人もいるでしょう、「相手は一般の個人でも中国人だから商売になるのではないか?」

そんな淡い期待を抱く人もいるのですが、素人は素人です。

少額少量の取引なら問題ないでしょうが、今回のコロナのような混乱に乗じて一儲けしようと、大きな数量を言ってきたら乗らない方が懸命です。
(相手がちゃんとした企業で、正式な商談オファーであれば別です)

ほぼ、こういうパターンの場合、痛い目にあいます。
特に相手の友人が現地(中国)に住んでいる場合はその可能性は一段と上がります。

中国商品の代購や通訳を長年してもらっているから信用は高い、とか勝手に自己判断するとはまります。

だいたい、こういう場合の素人の方が言ってくる情報は、誰でもが見ることができるインターネットの情報を間に受けてが多く、仕入れたマスクなどの販路も個人でネット販売だったりして、出口をちゃんと考えていない皮算用という場合が多くあります。

そして、こういう場合も。
「今まで輸出入していたけど何も問題なかったしいける!」
と思った方、その金額は少額ではなかったですか?

中国には5000元(約75,000円)以下の輸出取引についてはライセンスがいらないなど、小規模取引向けの法律があり、たまたまそれくらいの少額取引だったのではないですか?
(中国側の輸入になるとさらに厳しい制限が多くあります)

相手が素人の場合、そのような自国の貿易ルールを知らないことがほとんどです(日本人もそうですよね)
それなのに言われるがままに取引すると、税関で止められ、罰金であったり、へたすると没収。
そして、そのお友達がもし商品代金をあなたに支払い前だった場合、責任回避のために逃げることもあります。

全額前払いであればいいですが、商品用意して輸出直前に支払ってもらうも要注意です。

なので、いきなり一過性の商品の大量の取引を持ちかけられた場合、
「全額前払いか、L/C」
といえばよいでしょう。

相手が、素人で本気度が実は低かった場合、大抵あきらめます。
諦めるということは、その程度の思いしかなかったということなのです。

前払い30%,輸出時70%と言われた場合には、その30%で全額賄える分の取引しかしてはいけません。

本気でそれくらいやってもいいくらい儲かると思っている場合は、そんなに簡単には諦めません。

なので、もし素人の友人から大きな取引を持ちかけられていたら、上記について参考にしてみてください。

読んでいただき、ありがとうございます。

ヨツギーク Blog No.11 中国ビジネス虎の巻3 基本的に検品はしてくれない

「検品」
とても重要ですよね。
なぜなら、日本で販売して不良品がでると対応がとても面倒で、コストもかかる。
なによりも、直販の場合の口コミ含め信用が傷つくのが痛いですね。

なので、おそらく検品をちゃんとしてくれ的なことをあなたは言うでしょう。

相手は
「YES, No problem!」
というでしょう。

でも、ほぼ検品なんてしません。
特に初心者のときに交渉しているような相手はほぼ零細商社です。

ネットや市場で有り物を買い付けてきて、あなたに送るだけです。

なぜなら、検品をすることで彼らに利益がでるわけではないから。
(関係性や信用など長期的な面でみれば利益と日本人は言うかもしれませんが、1割程度の不良品であれば、それを見つけるための労力は無駄だと考える零細商社のほうが多いです)

どうしても検品を現地でしたい場合には、信用できる人に現場に行き検品してもらうか、自分で現地にいくかだと思います。

小規模ビジネスの場合、コストが合わないので、日本側で検品することになるでしょう。

ここもそんなに怒ってもしょうがない点だったりします。

そもそも、そんなに大きなビジネスをしていない場合、相手は相応の対応しかとりません。

合理的です。

日本みたいに一円でも
「お客様は神様です」
という発想はありません。

大きな利益をもたらしてくれる相手となると、対応は変わってきます。

ただ、そこまでの量を注文するフェーズになると零細商社に発注することはほぼないと思います。

なので、少額取引している際には相手に検品をうるさくいってもほぼしないということを知った上で対策を練りましょう。

また、検品会社も多くありますが、実際には現地に行って工場の人達と一緒にごはんを食べるだけで、検品をしないところがほとんどです。

自分や信用できるスタッフが陣頭指揮をとる場合を除き、使うだけ無駄だと思います。

読んでいただき、ありがとうございます。